| 今回取り上げる企業は、純和風、「石庭枯山水」のミニチュアセットを販売する 有限会社スリービーさんです。
石庭というキーワードではじめてアクセスされた方の中には、趣味に切手収集、 和風のプラモデル作り、和風雑貨や絵葉書、あるいは寺院探訪などがお好き な方がいるんじゃないでしょうか？そう、これまで「石庭」はミニチュアキットで 見ることはほとんどなかったからです。 ぜひ、ホームページへアクセスしてみて下さい。きっと心の奥底で探していたも のに出会えるはずです。
さて、今回の「石庭枯山水」をはじめて目にされる方もいるかと思いますが、どの 様な経緯で立ち上げられたのでしょうか？代表の野田さんにお話をお伺いしま した。
-------◇ＷＥＢを立ち上げられた経緯は？
WEB開設は、平成11年2月です。
もともとは外務省へ出入りされている会社より依頼され、来日された外国要人の方々へのお土産用として企画・開発されたのが経緯です。
それまでは、上場会社の東京支店長を致しておりましたが、自分で事業をやりたくて会社をおこし、もともとコンピューターは苦手でしたが、会社がOAメーカーで無理やりやらされおりましたので、HPの開設は専用ソフトを購入し、忍耐と我慢という文字と闘いながら、および腰でやっと立ち上げました。
なるほど、石庭枯山水ミニチュアセットは、日本国内に対してではなく、外国の方へ のお土産というのがきっかけだったんですね。注目したいのは、「外務省へ出入り されている会社より依頼されて」という”ニーズ”があった点です。
アイデアや企画をアクティブに生み出してゆくことやニーズを作ることは当然必要なことですが、立ち上げ当初に”ニーズ”があるというのは明らかな強みで あり、”成功”へのスピードが違ってくることだと思いました。
では、もう少し貴社サービスの特長を教えてください。
-------◇貴社サービスの特長は？
外国要人の方々へのお土産用として企画・開発された商品で、彫刻家の方に京都や鎌倉の石庭園を研究してもらい、自然石から型を起こし一つ一つ丁寧 にハンドメードで製作した高品質な石庭ミニュチアとして各方面で品質の高さをご評価頂いております。
室内のインテリア及びデスプレーとしてはもとより、研究所にて3D製作の素材として又造園科の教材としてご利用頂いております。
当初は、趣味としてのディスプレー商品だけだと思っていましたが、教材などにも 利用されているんですね。 さて、先ほど「コンピュータは苦手…」とありましたが、運営されていて 何かご苦労はなかったのでしょうか？
-------◇反響アップのために苦労された点などは？
当初は反応は想像していた以上に悪く一時はどうなるのかと悩んでおりました。
他のHPから随分勉強させていただきましたが、何と言っても転機となったことは、HPをつくる考え方を変えたことでしょう。
つまり、以前は「こんなに良い商品です、特徴はこれですいかがですか」的スタンスに立ったHPだったものを、「お客様は情報を探しに来る」という事を最重要視 し、 お客の立場に立って、これはどうなっているのか？ここが心配だ等お客様にとって少しでもお役立ち出来る情報をご提供できるHPにしたいと内容や表示方法を改善してきました。
いまだに満足できるHPではありませんがこれからもお客様の声に耳を傾けて改善 していきたいと考えています。 原則として弊社は、ご購入ご希望のお客様には、まずメールにて資料ご請求をいただき、資料にてよく検討された上ご注文頂く様にお願い致したおります。
なるほど、他社のホームページを見て得られたことが多いんですね。 しかし、これは非常に重要なことだと思います。”売る”以前に、他社のホームペー ジを見ることで、”買う”側の立場にもなれたのではないでしょうか？ それが「サイト構築の考え方」を一転させる好機につながったと思います。
また、「情報を探しに来る」ことに重点を置かれたことは、確かにスリービーさん を成功に導いた大きな要因だと思います。WEBは自社アピールの場としても 最適ですが、利益を求める以上、そこには顔が見えないお客様がいますので、常にお客様が求めるものは何か？その情報をアクセスユーザーに提供する ことが、顧客満足にもつながり、結果利益に結びついてゆくのだと思います。
さて、最後になりますが、ＷＥＢを開設して良かった点、また今後のビジョン などをお聞かせください。
-------◇WEBを開設して、良かった点を教えてください
何よりもお客様の声を直接お聞きできることです。お客様のご要望をどの様 にしてご満足いく商品やサービスとしてご提供できるか、製品はできても利益を生む商品に育たないことが多い現在、弊社は永遠のテーマとして取り組んで参りたいと思います。
-------◇最後に、今後のビジョンをお聞かせ下さい
弊社は「手軽・コンパクト・簡単・清潔」をキーワードに今後は、石庭以外の日本庭園も企画致したい思っております。 今月中旬に前庭と中庭そして禅ガーデンをアメリカの会社と提携し、アメリカと日本で同時発売する予定です。
特に外国の方の日本文化に対する興味は、我々日本人より本物思考でシビアで研究熱心な事に驚かされます。 我々も日本古来の伝統のすばらしさを認識しなければと反省させられます。
ご協力ありがとうございました。 ぜひ、国内でも多くの方に知っていただきたいと感じました。
■取材協力／有限会社 スリービー（代表取締役 野田 壽彦氏）
■URL http://three-b.net/
■取材/イープレス 片岡 良 |