今回取り上げる企業は、数多くの招き猫グッズをネットで販売するサイト、遠州 濱松招猫宿 ふくねこを運営している、ふくねこプランニングさんです。
ペットとしては、猫派、犬派と分かれますが、福をもたらす招き猫は皆さんお好き じゃないでしょうか。特にご商売をされている先々では、必ずといって良いほど店内 のどこかにはこの”招き猫”がありそうです。
ホームページにアクセスすると、とに かく大小さまざまな招き猫がずらりと並んでお出迎えしてくれます。さあ、一度ご覧 になってみては?
さて、最近ではネット通販でも”招き猫”を耳にする機会も増えてきましたが、 ふくねこプランニングさんでは、どのようなきっかけで「招き猫」を販売されるよ うになったのでしょうか?
-------◇ご商売をはじめられたきっかけは?
現ショップサイト「ふくねこ」を開設する前に、「猫に小判か招き猫」という招き猫を通じてコミュニケーションを図ろう、楽しもうというコミュニティ的なHPを開設していました。
しかし、自分の中では、インターネットをビジネスとして考えていたこと。また、通信販売に関心をもっていたことが、相成って招き猫のオンライン販売を始めることとなりました。ショップサイトを立ち上げたのは、1998年10月です。
なるほど、確かに現在WEBで成功されている中にも、最初はコミュニケーションとしてスタートされたところは少なくないですが、当初からネットとビジネスを結び つけていたんですね。この辺りが、現在も趣味としてWEBを運営されているか、 ふくねこプランニングさんのようにショップサイトを開設してすでに4年近くという ビジネスとしての軌道かの分かれ道のようです。
ただ開設された当初というのは、ネットで”招き猫”の販売というのは異色だった ようにも思いますが、どのような経緯でWEB開設にまで至ったのでしょうか? また、苦労した点などあったらぜひお聞かせください。
-------◇WEB開設の経緯は?
先程も触れたように、現ショップサイト「ふくねこ」を開設するまえに 「猫に小判か招き猫」というHPを開設していました。
今では、招き猫好きの 間で伝説といわれるHPになっていますが・・。(笑)
これは、「猫に小判」という諺の意と「招き猫」という言葉の意そのものだったのです。つまり、訪問者にとって「何の役にも立たないHPかもしれないし、福を招くHPであるかもしれない」といった考えのもと付けたタイトルだったんです。
でも、このHPを立ち上げるまでは、招き猫とはまったくの無縁だったんですよ。 だから、こんなタイトルを付けてしまった以上、招き猫のことを調べないといけない。情報やニーズなどを収集している時に、偶然にも招き猫の入手ルートを見つけたんです。
言葉を変えれば「招き猫に招かれた」(笑)というか、何か運命的なものを感じたような気になりました。
でも、果たして招き猫を商材として、ビジネスとして成り立つかどうかの判断に迷いましたね。そこで、招き猫を生産している現地に向かい、実際に数多くの招き猫と出会うことによって、GO!となった訳です。それからは、現ショッピングサイト「ふくねこ」を構築するのは早かったです。
-------◇反響アップのために苦労された点などは?
開設時期がそこそこ早かった為、Yahoo!に楽に登録できたことが幸いしているように思います。特殊(?)な商材だけに、登録されている件数も少なく、かならず目に付くところでHitするので、まずは「招き猫」というキーワードで情報を拾っているユーザーに認知させることができたことが基盤となっています。
また、きちんと戦略を立てて望んだことから、苦労はあまり感じていません。
それよりも開設前の商材の確保と窯とのタイアップに費やした時期のほうが大変でしたね(笑)。
最近では、「ネットビジネスは参入しやすい」という感もありますが、立ち上げた後 「ビジネスとして成功するかどうか?」は、事前の戦略の重要さにあると改めて感じ ました。今でこそ、”招き猫”もネットで目にする機会が増えてきつつありますが、 当時、目に見えない部分で動かれている、このようなところにも4年目のサイト運営 に隠された成功の鍵を感じることができます。 さて、皆さんにお聞きしているのですが、ふくねこプランニングさんにとって、 WEBを開設されて良かった点などお聞かせください。
-------◇WEBを開設されて良かった点は?
WEBショップでのオンライン販売の他に、卸事業やノベルティ関連事業への拡幅が見込めた点。実店舗を持たずに、ゼロから始めた事業なので、成功するかしないかは死活問題だったんです(笑)。
だから、日本全国を商圏として捉えられ、営業マンが不用であることはものすごいメリットです。
こんなにもビジネスチャンスが潜んでいるインターネットを、活用しないのはほんともったいないです。
一見、実店舗が無いというのは最近のネット事情からすると不利にも感じられ ますが、ふくねこプランニングさんの場合は、その商品性から、ネットを通じて 最終消費者への販売だけでなく、現在国内に3万店舗以上といわれるオンラ インショップも購入の対象になっている点、またいち早くこの事業をビジネス化 していたことから、卸事業などへの拡販ができた点が非常に大きいな意味を 持っていると思います。
-------◇最後に、今後のビジョンなどをお聞かせください
宝くじ売り場の人気は、当選数の実績とお客様の口こみで決まるように、招き猫の売店もそれと同じなんです。ひとりでも多くの皆さまに福運をお届けすることができる売店でありたいと考えています。
最近では、招き猫を扱うサイトさんの数も増え、商品的バッティングも多くなってきました。差別化を図るサイトもあり、毎日がとても勉強になります。
刺激がある限り、それが活力となります。自他共に認める招き猫のリーディングサイトを目指していきたいですね。
最後に、9月29日は来る福で「招き猫の日」なんです。ご存知でしたか?
この招き猫の日に合わせて、伊勢・瀬戸・常滑・島原・山口など各地で 招き猫祭り」が開催されます。 たかが招き猫、されど招き猫。密かに福を期待して愛着を込める縁起物。
どうぞ皆様にも招き猫のご加護がありますように・・
「自他共に認める招き猫のリーディングサイト」。 この言葉が耳に残りました。
ご協力ありがとうございました。
■取材協力/ふくねこプランニング
■URL http://www.fukuneko-planning.com/
■取材/イープレス 片岡 良 |