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WEB作成だけで終わるな


本コラムは、2002年に発表したものです


ほんの数年前、WEBデザイン重視の時代が終わり、そしてまたブロードバンド化の到来により、WEBデザイン偏重のサイトが増えつつあることをコンサルティングを行なう側から見れば少し残念に思います。

WEBの宣伝に巨額の広告費を投じられる企業であれば痛くもかゆくもないところだが、ホームページ開設イコール売上の増大、と目指して立ち上げたショップや中小企業ならば少し考えていただきたいと思います。

WEBデザイン偏重の先にあるのは果たして何ですか?

これが最初の問い掛けです。もしその先に見ているのが、当初の目的と同じ「売上増大」ならば消費者のニーズが「WEBのデザイン」にあるということになります。確かに、既存のサイトをリニューアルしたり新たなコンテンツを追加したりすることは、ユーザーの購買意欲を高めるために必要ですが、ユーザーはなにもデザインだけを求めているわけではありません。大切なのは「反響を上げるための運営」です。

現在、WEB制作を生業としている人間は法人個人問わず無数といっていいほどいます。

しかしその多くは、「制作のプロ」であっても、貴社の売上を上げるプロではありません。私はこれまで直接関わってきた多くのWEB制作者に「ただのWEB制作者にはなるな」と伝えてきました。自ら商売をしたことがない多くの制作者が、貴社の「売上を上げるためのページ」を作るのは容易なことではありません。そこで、「どうすれば反響が上がるのかを常に考えてWEB制作に当たるよう」強く指示してきました。共に運営に携われ、ということです。

今求められているのは彼らのようなごくわずかな制作者ではないでしょうか。

同時に、そのような良き制作者に出会うのは、彼らの表面的な部分からは非常に難しいでしょうから、ぜひとも、各企業、またショップの主催者側において、「WEB作成だけでは終わらない」という強い信念を持っていただきたいと思います。

ちょうどインターネットやホームページという言葉が国内に知られだした1995年当時、この頃にWEBを立上げ現在まで継続しているサイトでは、失敗に失敗を繰り返し、現在WEBの運営にその力を注ぎ込んでいることでしょう。

しかし、ここ1年、2年前ぐらいにホームページを立ち上げた企業では、ともすると反響アップのために「デザイン論」が繰り返されているのではないでしょうか。

これは、デザインが不要ということではなく、デザインというのは貴社サイトの大切な”運営”の一つに過ぎないということです。それを知って、貴社がWEB制作者にサイト作成の依頼を行うことが重要なわけです。

そうでないと、結果、売上が上がらないと嘆く貴社に対し、言葉で言わないまでも、通常の制作者からすれば「言われる通りに、作ったのだから…」と思っていることでしょう。

どのように”運営してゆくのか?”をぜひ念頭に進めていってください。